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[遺言]③遺言で出来ることと出来ないこと

2017.04.20

遺言で出来る事柄は法律で定められている一定の事項に限られます。

 

(1)狭義の相続に関する事項

①推定相続人の排除・取消し

②相続分の指定・指定の委託

③特別受益の持戻しの免除

④遺産分割の方法指定・指定の委託

⑤遺産分割の禁止

⑥共同相続人の担保責任の減免・加重

⑦遺贈の減殺の順序・割合の指定

⑧祖先の祭祀主宰者の指定

 

(2)遺産の処分に関する事項

⑨遺贈

⑩財団法人設立のための寄付行為

⑪信託の設定

⑫生命保険金受取人の指定・変更

 

(3)身分上の事項

⑬認知

⑭未成年者の後見人の指定

⑮後見監督人の指定

 

(4)遺言執行に関する事項

⑯遺言執行者の指定・指定の委託

 

 

上記の他に、付言事項といって、法律的な効力は無いものの伝えたいことなどを書くことが出来ます。

例えば、「長男は妻の面倒をよく見、家族仲良く暮らすことを願う~」となります。

これは遺言というよりは遺書の機能といえるかもしれません。

実際に遺言書を作成するにあたっては殆どの場合、この付言事項を遺言者ご本人に考えていただきます。

機械的に財産をどうするかだけ書いてあるよりも、何を考え、何を思ってその遺言書を作ったのか分かった方が残された遺族は納得しやすいからです。

しかし、法律的な効力はありませんので強制はできません。