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[相続]⑤相続できなくなる場合

2017.04.13

欠格事由

 

次に挙げるような一定の欠格事由がある場合には、相続人となることができません。

民法第891条

 

1.故意に被相続人または先順位若しくは同順位の相続人を殺し、又は殺そうとして刑に処せられた者

2.被相続人が殺害されていることを知っていながら、告訴・告発をしなかった者

3.詐欺・強迫によって、被相続人の遺言の作成、取消し又は変更を妨げた者

4.詐欺・強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、又は遺言の取消しや変更をさせた者

5.相続人に関する被相続人の遺言書を偽造・変造・破棄・隠匿した者

 

被相続人等に生命的な侵害を加えた場合や、遺言について妨害行為をした場合に欠格事由に該当してしまいます。

ただし、遺言については判例により要件が修正されており、妨害を加えた人が故意を持って行ったことであり、その行為が妨害者の利益を目論んだものであるなどして始めて欠格事由になる事とされています。

たとえば、遺言書の検認を何年も怠っていた場合も、それが自分の利益になるものとして故意に行ったことでない限り欠格事由になりません。

しかし、被相続人が遺言を残していたが、その遺言の内容は自分にとって相続分を著しく減らされるという納得のいかないものであったために、わざとその遺言書を隠して遺言が残されていないものと思わせ、法定相続分を主張した、などという事案は相続欠格となります。

廃除

「相続人の廃除」とは、被相続人が相続人から虐待又は重大な侮辱を受けたりその他著しい非行があった場合に、家庭裁判所に請求することにより、その相続人の相続権を家庭裁判所の審判又は調停により剥奪することができる制度です。

廃除をすることができる相手方は、遺留分を有する推定相続人のみですので、遺留分を有しない推定相続人、すなわち兄弟姉妹を廃除することはできません。

これらの者に遺産を残したくなければ、ほかの者に全財産を遺贈すればいいということです。

廃除には、生前廃除と遺言廃除があります。

生前廃除の場合は、被相続人が自ら家庭裁判所に対して廃除の請求をし、遺言廃除の場合には、遺言執行者が廃除の請求をすることになります。

廃除が確定すると、廃除された相続人は相続権を失います。

被相続人はいつでも廃除の取消しを家庭裁判所に申立てることができます。

また、被相続人が遺言により廃除の取消しの意思表示をしたときは、遺言執行者は被相続人の死後に遅滞なく家庭裁判所に廃除の取消しの申立てをします。