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死後事務委任とSNS

2022.07.25

自分が死んだら、SNSはどうなる?

昨今、全くSNSサービスに登録していない、という人は居ないのではないでしょうか。人によっては1サービスに複数のアカウントを持っていたりと、今や私たちの生活とSNSは切り離せない関係です。

自分の死後、SNSがどうなるかというと、基本的に何もしなければそのまま放置されることになります。アカウントが放置されることの危険性と対策についてみてみましょう。

アカウントを放置する危険性

自分の死後も投稿を見て欲しいからそのままでいいや、と思う人もいるかもしれません。しかし、アカウントをそのまま放置しておくと、乗っ取られスパム化してしまい、つながっている方々に迷惑をかけるということも考えられます。

アカウントの削除

自分の死後はアカウントを削除して欲しいという場合、SNSの情報を身近な人に伝えておきましょう。基本的にSNSの運営にアカウント保持者が死亡したことを伝え、死亡診断書等の必要書類を添えてアカウントを削除してもらう事になります。

IDやパスワードを伝えてログイン・削除してもらう、という方法もありますが、最近はログインに二段階認証を導入しているサービスが多く、初めてログインする端末だとうまくいかない可能性も考えられます。また、勝手にログインすることは規約違反になる可能性もあり、多少なりともリスクがあります。第三者の立場からアカウントを削除する方法をあらかじめ調べて、信頼できる人に依頼しておくと安心です。

追悼アカウント

一部のSNSでは、死後にアカウントを「追悼アカウント」に移行することで、オンライン上で故人を偲ぶ場とすることができます(追悼アカウント機能は2022年7月現在、Facebook、Instagramに限られています)。追悼アカウントに移行すると、新規投稿や編集はできなくなり、以前の投稿だけが残ります。追悼アカウントには誰もログインできなくなりますので、アカウントを放置するのとは違い乗っ取られたりする心配はありません。なお、Facebookには「追悼アカウント管理人」という機能があり、生前に指定することも可能です。

頼む人がいない場合

死後のSNSについてお願いできる人がいない場合、死後事務委任契約を結ぶのも一つの方法です。ただし、多くはSNSについてのみ委任するというよりは、包括的な死後事務委任のオプションとして利用できる、というイメージです。死後事務をお考えの場合は、ぜひお使いのSNSについての情報も整理しておきましょう。

(文責:川上)